稟議とは?どんな販促に社内稟議が必要になる?
稟議とは、会社のお金を使うときや新しく契約を結ぶときに、上司・関係者に承認をもとめることです。
たとえば、販促では以下のような取り組みで会社のお金が必要になります。
- ダイレクトメールや折り込みチラシなどの印刷・宣伝・郵送費用
- 新聞広告や電車広告などの広告出稿費用
- インターネット広告の広告掲載費用
- 自社サイトの制作・運用費用
- うちわやティッシュなど販促物の作成費用
以上のような販促の取り組みを実施するとき、企画の担当者は稟議書を作成して、上司・関係者に回します。
そして、上司・関係者の承認決裁がもらえてはじめて会社のお金を使えるようになります。
販促企画の稟議の流れ
稟議前後の流れは一般的に以下のようになっています。
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業者に見積もりを依頼する
販促物の制作会社や代理店に見積もりを依頼します。
送られてきた見積書は稟議書に添付するので残しておきましょう。 -
稟議で承認をもらう
稟議書を書いて、上司・関係者に回覧し承認をもらいます。
稟議書には、企画の目的や販促物をつくることによる効果、見積額などを記入します。 -
制作会社や代理店に発注する
稟議で承認してもらえたら、業者に発注します。 -
販促物が納品される
販促物が納品されます。
受領書の内容や販促物に問題がないかチェックしましょう。 -
請求処理を行う
制作会社・代理店から請求がくるので、請求書に基づき請求処理を行います。
代金を支払ったら、領収書をもらいましょう。
販促企画の稟議書の書き方
どんなによい企画ができたとしても、稟議が通らないと予算をもらうことができません。
稟議をスムーズに通すためには、稟議書の書き方が重要です。
たとえば、年末のキャンペーンに、商品を3,000円以上購入したお客さんに名入れカレンダーを配るという施策を企画したとします。
「名入れカレンダーの制作費用が30万円かかるので稟議が必要になった!」というときに稟議書に書くべきことは以下の通りです。
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件名
稟議書の件名は、企画の主旨が伝わるように書きます。
制作することは手段であり、本来の趣旨は販売促進のためであることが伝われば問題ないです。
例:
「年末キャンペーン時の販売促進に伴う名入れカレンダーの制作について」 -
稟議をあげた理由
なぜ販促品の制作が必要なのか、販促の目的など具体的な理由を書きます。
例:
年末の来店キャンペーンとして、商品を3,000円以上購入したお客様に名入れカレンダーを配布する企画を立案いたします。
ノベルティ配布により、来店の促進と客単価の向上が見込めるため提案いたしました。 -
販促品をつくることによる効果
販促品の制作によってどんな効果が得られるのかをわかりやすく書きます。
自社にとってのメリット・お客さんにとってのメリットの双方が記載できればなおよいです。例:
年の瀬には家庭・職場でカレンダーの差し替えが必要になるため、年末時期のカレンダーは需要が高まり、お客様にとっても実用性を感じてもらいやすいと考えます。
また、カレンダーは年間を通して使用してもらえるものです。
名入れすることにより、長期間にわたって当社の社名・サービスの宣伝効果が見込めます。 -
支払先
支払先の企業名を書きます。
支払期限など、相手先から提示されていた場合は記入しましょう。例:
支払先:株式会社○○○○○
入金期限:20XX/XX/XX -
予算
事前に制作会社に見積もりを依頼し、見積られた価格を記載します。
予算は具体的な金額を書きましょう。例:
名入れカレンダー制作費 300,000円
内訳:卓上カレンダー 1000冊 250,000円/印刷代金 50,000円 -
資料
企画書や、見積書など補足資料があれば添付しましょう。
サンプルなどもあれば、より具体的にイメージしてもらえるかもしれません。
稟議書の書式(フォーマット)は会社によってかわります。
他にも稟議書の記入に必要な項目がないか、確認しておいてください。
スムーズに決裁をもらうには?稟議を取るときに押さえておきたい重要ポイント
稟議をスムーズに進めるためには、書くべきことを書くだけではなく、事前に上司とコミュニケーションをとっておくことも重要です。
ほかにも、注意するべきポイントがいくつかあるので、以下のチェック項目を確認してみてください。
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上司に稟議の内容について事前伝えておく
直属の上司には、稟議を上げる前段階で、企画内容について合意してもらうことが大前提です。
企画の趣旨と、発注が必要になる販促品について再度伝えておきましょう。 -
稟議書を回す人(決裁権をもつ人)を事前に把握しておく
稟議にかける金額によって、決裁権をもつ人がかわってくる点も事前に把握しておきましょう。
たとえば、多額の稟議であれば直属の上司以外にも部長・社長決裁が必要になる場合があります。
まずは直属の上司に、妥当な金額であるか了承してもらった上で稟議を回すようにしてください。 -
会社の稟議書フォーマットを事前に確認しておく
稟議書は会社独自のフォーマットが存在するので事前に取得しておきましょう。
自分が記入するべき項目や押印欄などを確認します。 -
稟議書はわかりやすく簡潔に書く
稟議書には、企画の経緯などをだらだら長文でかくのではなく、決裁してほしい内容を端的にかきましょう。 -
添付書類に問題がないか確認しておく
添付必須の書類があれば忘れずに添付しましょう。
企画書を添付するときは、販促の目標数値など根拠のある数字が記載できていればなおよいでしょう。
稟議がスムーズに通ることを祈っております!
販促の企画の進め方や、販促の目標設定に関する記事もありますので、よかったらチェックしてみてください。